
腸活において、食生活を変えるというのが最初の取り組みになってくると思いますが、実は他にも大切なことがあります。その中のひとつである「運動」は、腸にとって重要な役割を果たすことを忘れてはいけません。
でも、腸に良い運動って、どんなものがあるのか、どの程度行えば良いのか、いまいちピンと来ない方も多いでしょう。
この記事では、そんな方向けに「運動」で出来る腸活の方法をご紹介していきます。食事以外でも腸に良いアクションを取り入れたい方は、ぜひご覧になってください。
目次
運動が腸にもたらす影響とは?
運動によって、腸にはどのような影響があるのでしょうか?ここでは、運動が腸に良い作用をもたらす理由を解説していきます。
便秘が改善する
運動によって腸に起きる良い効果としては、便秘の改善が挙げられます。運動により腸の機能が改善され、腸の動きが活発になることで便秘も解消されていくという好循環が起きるのです。
まず、便秘がいかに腸にとって良くない状態であるかを理解しましょう。
便秘の悪影響
腸の中には、排出したい老廃物が溜まっているのですが、便秘の状態だと便がつまっていて体外に不要なものを排出出来ない状態なのです。
そして、長時間便が滞留することにより持続的に炎症を起こしてしまい、結果的には腸の中に溜まった毒素や未消化の物質、便の成分が体の中に流れ出やすくなってしまいます。
便秘を引き起こす原因「ホルモン異常」
便秘を引き起こす原因として、便の内容物の問題以外に、腸管の動きの問題や「ホルモン異常」が挙げられます。
腸の機能そのものが弱っている人は、いくら食事内容を改善したところで良くならないため、腸の動きそのものや「ホルモン」にアプローチをしていくことが重要になってくるのです。
腸の機能をコントロールできるようになる
「甲状腺ホルモン」を聞いたことがあるでしょうか?体の中の代謝の調整役を行い、腸の運動や代謝をコントロールしてくれるホルモンのことです。
甲状腺ホルモンと腸の動きは非常に密接に関わり合っているため、便秘の人は甲状腺機能が上手く働いていない可能性が高いでしょう。腸の機能を改善するためには、甲状腺機能の改善も必要なのです。
その甲状腺機能を改善するために有効なのが、「運動」になってきます。甲状腺機能を改善するために、少しずつ、筋トレなどで腸などの体の中の筋肉をつけたり、物理的刺激を与えて腸機能を改善していくことで甲状腺機能も改善されていきます。
腸が乱れやすい人はどんな人?
では、具体的にどんな人が腸内環境が乱れやすいのでしょうか?腸内環境が乱れるのには色々な要因がありますが、その中でも代表的なものを紹介したいと思います。これから紹介する人にこそ、腸活を実践していただきたいと思います。
偏った食事を摂っている人
まず挙げられるのが、偏った食事を摂っている人です。腸にって良い食事とは、偏った種類の食品を摂る食事ではなく、色々な種類の食品を摂る食事です。腸の中には腸内細菌というものが数えきれないほどおり、それらが日々勢力争いをして腸内の健康が保たれています。
偏った種類でなく、多様性をもった様々な種類の腸内細菌がいた方が良いでしょう。ですので、腸にとって良い食品をバランス良く食べることが大事になってくるのです。
運動不足の人
運動をすることによって、甲状腺機能が改善され、それに伴い腸内環境が整ってきます。
仕事やプライベートで忙しくて運動をする時間がなく、運動不足になってしまっているのなら、毎日数分でも運動をする習慣をまずは身に付けていってほしいと思います。
家庭、仕事でストレスが多い人
偏った食事をしている人、運動不足の人に加えて「ストレスが多い人」というのも腸内環境が乱れている可能性があります。「腸脳相関」という言葉があるほど、腸と脳は深く関連しあっているため脳にストレスがかかってメンタルが不調だと、その不調はダイレクトに腸にも影響するのです。
大事なテストやプレゼンの当日に、「なんだかお腹が痛くなってきた」という経験は誰しもあるのではないでしょうか。それはまさに、ストレスが過度にかかり腸にも影響を及ぼし、お腹が痛くなっているのです。
いかにストレスと上手く付き合い、ストレスマネジメントをするかが「腸活」にとって重要となってくるのです。
最近風邪をひきやすく、免疫力が落ちていると感じている人
「腸」は、体の中の免疫機能において、非常に重要な役割を果たしています。
人が風邪をひいたり、何か病気にかかってしまうということは、免疫機能が落ちてしまっている状態なので、それは「腸」の機能も落ちてしまっている状態であると言えます。
そんな方は、腸の機能を整えることが免疫力アップにつながるため、ぜひ運動習慣をつけることから取り組んでほしいと思います。
「運動」で腸活をスタートする前に
「運動」が、いかに腸活にとって重要となってくるかを確認したところで、運動方法をご紹介していきます。その前に、運動を行うにあたり抑えておきたいポイントを説明したいと思います。
運動習慣を身に付けよう
運動を継続させるためには、運動習慣を身に付けることが重要になってきます。ここでは、普段運動をしない人でも身に付けやすい運動習慣を身に付けるコツを紹介していきたいと思います。
運動習慣の身に付け方
運動習慣を身に付けるためには、自分がストレスを感じない「簡単な目標」を掲げることが非常に重要なポイントとなってきます。
運動を始めた当初は、毎日でも運動をするぞ!と意気込んでしまいがちですが、その目標が達成出来なかった際に落ち込んでしまうことはやめましょう。そのためにも、まずは週に1回だけ運動するというような、低い運動目標を立ててみてください。
無理をする運動は必要ない
運動を継続するには、やらないことが難しいレベルの運動を目標にすることがコツです。例えば、腕立て伏せやスクワットを1回だけ行う。たったそれだけだったら、毎日出来ると思います。
ここで重要なのは、自分にとって「つらい、最後までやりきれない」と直感的に感じてしまう運動を選択しないことです。
運動を習慣化するためには、まずはそのようなレベルで十分なのです。筋肉痛になるような、翌日に持ち越してしまいそうな負荷の強い運動は必要ありません。筋肉痛にならない程度に、無理のない運動をしていくことが非常に重要になってきます。
運動は朝食前がおすすめ!
また、運動をするタイミングとしては、睡眠をとった元気な朝、かつ「朝食前」に行うことを推奨します。朝起きてから、レモン水を飲んで体を目覚めさせ、副交感神経が優位な状況を脱却した状態で運動を行うことで効果が現れやすくなります。
人間の体は、食事を摂ったあとインスリンが出ている状態では、脂肪が燃えにくくなります。そのため、食事をする前のインスリンが出ていない状態で運動をすることで、効果がより期待できるようになるのです。
具体的な運動方法2つ
では、運動習慣が身に付いた方に、おすすめしたいトレーニング方法をご紹介していきたいと思います。
短時間で集中脂肪燃焼!HIITトレーニング
「HIITトレーニング」とは、短時間全力で運動を行い、短時間休憩をする、というのを繰り返すトレーニング方法になります。限界まで体を追い込むことで常に脂肪が燃焼しやすい状態をキープでき、体脂肪減少と筋肉増量効果を得るトレーニングです。
10分以内の短いトレーニングが多く、目指す成果にいち早く近づけるため運動の時間が取りにくい方にも注目されています。また、ジムで体を鍛える方法を思い浮かべる方も多いと思いますが、ジムは通う時間もお金も必要なため、なかなか一歩踏み出せないという方も少なくありません。
しかしHIITなら、自宅でも簡単に行うことができてわずかなスペースでも運動できます。ジムに通うお金や時間が節約できて思い立ったらすぐできるのがHIITの魅力です。
隙間時間にながら運動
「ながら運動」とは、その名前の通り「〇〇しながら行う」運動のことです。ながら運動の良いところは、きっちりと何時から何時まで運動をするというものではなく、たまたま出来た隙間時間にさくっと行える運動なので、仕事や家事と毎日忙しい人でも取り組みやすいところにあります。
仕事の休憩時間や隙間時間など、いつでも気軽に行えて心の負担になりにくく続けやすいところが、ながら運動の最大のメリットといえます。
通勤に電車を使う人であれば、椅子に座ることが出来た場合は両足を床から少し上げて腹筋に力を入れてキープする。立っている場合は、よろけない程度につま先立ちになってふくらはぎに負荷をかけるなどがあります。
あなたの通勤タイムに隠れている、ながら運動のチャンスを見つけて毎日少しずつ行っていきましょう。
まとめ
腸活において「運動」は非常に大切で、継続していくためには無理をしないことがコツになります。
また、運動だけではなく、あわせて「食事」「睡眠」「ストレスマネジメント」を行っていくことも重要となってきます。ぜひ、これらをバランス良く意識し、腸が元気になる生活を心がけてほしいと思います。