2022.04.05

腸活

腸活に効果的な食材が3分で分かる│腸内環境を整えるためにすべきこと

田中康規

麻酔科医/ヘルスコーチ

「腸活」を始めようと思い立ったものの、具体的にどのような食材を摂れば良いか、何をすれば良いかわからない方も多いでしょう。

腸内環境を整えるためには、腸に良い食材を摂ることも大切ですが、その前に意識すべきことがあります。そこで今回は、腸活の意味やメリットから解説し、腸内環境を改善するためのアクションプランをご紹介いたします。

「なんとなくだるい」などの体の不調を改善したい方や、肌質などの美容効果を期待している方は、ぜひ読んでください。

腸活とは?

腸活とは、免疫を司る機能を正常に動かせるように腸内環境を整えることです。体の外から入ってくる食べ物や水分などは、化学物質や病原体なども含んでいるため、私達の体は感染症や炎症を引き起こすリスクに常にさらされています。

腸には、さまざまな有害物質を分別したり、攻撃したり、抗体を作るといった免疫細胞が集約されています。それらの機能がきちんと働くことが、不調を根本から改善することにつながるため、丈夫で健康な体作りには腸内環境を整えることが必須なのです。

腸内環境が整うことのメリット

腸活によって腸内環境を整えることで、以下のようなたくさんのメリットをもたらしてくれます。

  • 便秘解消
  • 睡眠の質向上
  • 免疫力アップ
  • 肌の調子向上
  • ストレスの緩和
  • 動脈硬化の予防
  • アレルギー症状の改善

腸内の細菌のバランスが最適化されることで、私達の健康や美容、メンタルにも良い影響を及ぼします。腸内環境と、心と体は深くつながっていると言えるでしょう。

腸活のためのアクションプラン


腸活を始めようという方は、どんな食材摂るべきか考えがちですが、その前に知っておいてほしい手順があります。

①まずはNG食品を避け、デトックスしよう

良い菌を摂ることよりも、腸内細菌の乱れ、悪玉菌の増殖を解消することを優先しましょう。とくに「便秘」の方は、まず解消するための行動を優先してください。

便と接している腸の粘膜は、常に炎症を起こしている状態ですので、なるべく早く便を出すことが重要です。粘液が失われていくことにより、防御する力も弱まるため、便が溜まっていると毒素が溜まり放題。

腸内をキレイにするための食材や、NG食品をまとめておりますので、ぜひ以下の記事にも目を通してみてください。

デトックスに効く食材を厳選| 便秘などの解決したい悩み別デトックス

②ライフスタイル全般を見直す

腸内をキレイにするためにすべきなのは、食材から栄養を摂ることだけではありません。食事・運動・睡眠・ストレスマネジメントなどの、ライフスタイル全般を見直す必要があります。

食事に気を付け、運動で筋力を付けつつ、しっかり睡眠を取るなどの時間をかけたマネジメントを行うことが腸内の毒素を排出することにつながります。すべてのバランスが最適化した状態になってこそ、腸内環境が整い「腸活」の効果も最大限に発揮されるのです。

③多様性をもって食べる

何事もバランスが大切です。特定の食品だけで良い菌を摂ろうとするのではなく、色々な種類の食材から栄養を摂ることを忘れないようにしましょう。

例えば、腸の状態が良くない方がプロバイオティクス食品を摂ると、逆に腸内環境が乱れてしまうことがあります。腸の調子を良くしたいからと言って、ヨーグルトや納豆だけをたくさん食べれば改善されるとは限りません。

実際のところ、食べてみないとその食材が自分に合っているかどうかはわからないのです。ですので、次にご紹介するような腸内環境を整えてくれると言われる食材を、多様性をもって食べるようにしましょう。

腸内環境を整える食材

腸活をするにあたって、効果的な食材をご紹介いたします。

抗菌食品

酢には抗菌効果があり、選択的に腸内の悪玉菌を減らしてくれる働きをします。また、腸内の善玉菌は酢に含まれる「グルコン酸」を好むので、酢を摂ると善玉菌が増えて活発に活動してくれます。

抗菌食品は他にも、ターメリック、にんにく、生姜、ココナッツオイル、MCTオイルなどがあります。悪玉菌の増殖を防ぎ、粘膜の免疫力を強化すると言われるギー、グラスフェッドバターも調理をする際に使うようにしましょう。

プロバイオティクスを含む食品

プロバイオティクスは、腸内フローラのバランスを改善することによって、人の健康に有益に働く生きた微生物と定義されています。

プロバイオティクス食品として、善玉菌を活性化してくれる菌が含まれるヨーグルトや納豆、キムチ、糠漬け、味噌などの発酵食品が挙げられます。

プレバイオティクスを含む食品

プロバイオティクスは、菌そのものの作用によって腸内環境を改善する「微生物」なのに対し、プレバイオティクスは有益な腸内細菌のエサとなる「食品成分」です。

ネギ、たまねぎ、アスパラガス、にんにくなどの食材に豊富に含まれているので、色々な料理にプラスして摂取するようにしましょう。

腸内環境を乱すNG食品

腸内環境を整えたい方が、なるべく摂らない方がよい食材を解説いたします。

レクチンを多く含む食材

レクチンとは、植物の体内で発見されたタンパク質の総称です。本来、植物が昆虫などの捕食動物から身を守るために産生します。

レクチンは、小麦、米、大豆、発芽していない穀物などに多く含まれており、摂取することで腸菅の内壁を傷つけ、腸の透過性を高めてしまいます。その結果、分解される前の比較的大きなタンパク質やペプチドが、腸の隙間を通って体内に取り込まれてしまいます。

本来いるはずのない場所に到達したそれらの物質は異物と認識され、免疫システムによる攻撃が始まります。これらはアレルギーなどの自己免疫疾患や、慢性疾患の原因の多くを占めているのです。

レクチンを減らす方法

調理によってレクチンの効力を減らすことができますが、80度程度の温度では毒性が完全に抜けることはありません。焼いたり煮たりではなく、最低15分以上ゆでたり煮たりすることが効果的です。

大豆は発酵させることでレクチンを不活性化できるので、納豆や味噌は理にかなっています。豆を調理する前に、一晩水に浸すのもレクチンを減らすための知恵です。

添加物の多い加工食品

食品添加物は腸内細菌にダメージを与える恐れがあります。中でも、保存料は腸内細菌にダメージを与える可能性が高いものとして避けた方が良いと言われています。

とくに気をつけたい添加物として、保存料のソルビン酸、乳化剤、人工甘味料、トランスグルタミナーゼ、亜硫酸塩などがあります。保存料は細菌の繁殖を抑えてくれる一方、腸内細菌の繁殖も抑えてしまい腸内環境を乱す可能性があります。

現代の日本人は、戦前の日本人と比べて便量が半分程度になっていると言われています。それは食品添加物の摂取量が増えていることが一因とも考えられるので、なるべく添加物たっぷりの食品は避けるようにしましょう。 

炎症性食品

肉やフライドポテト、加糖飲料、加工されたスナック類の摂取量が多い人は、食物繊維が不足しがちな傾向にあり、腸内細菌が少なく炎症を促す腸内細菌が多く生息しています。

さらに糖質の多い食品の摂り過ぎ、アルコールの飲み過ぎも、腸内の善玉菌を減らす一因となっている可能性も示されています。 

改善すべきNG生活習慣

腸内環境を乱してしまいやすい生活習慣を理解し、思い当たったら少しでも改善するように努めましょう。

日頃から運動不足である

運動不足は、肥満や体力低下の他にも「腸菅」の動きがスムーズに行われなくなる問題も引き起こします。腸の働きに不調があると、便が排出されにくくなり毒素が溜まる一方です。

運動を継続的に行うことで、少しずつ体の中の筋肉が付き、さらに腸の筋肉も鍛えられ、腸の動きが活発になり便秘も解消されていきます。

自宅で「運動不足」を解消する6の方法|食前に運動すると良い理由

睡眠不足がちである

腸は、副交感神経が優位に働いているときに活発に動いてくれる臓器です。実は私たちが寝ている時に、腸は大活躍してくれているのです。

そのため、リラックスして副交感神経を優位に立たせた状態で、眠りにつけているかが重要になってきます。寝る前にスマホを見ている方などは、その時間を深呼吸してリラックスする時間に変えてあげるだけで睡眠の質が変わるので、ぜひやってみてください。

ストレスを溜めがちである

腸内環境には、「ストレス」も大きな影響を及ぼします。「腸脳相関」という言葉があるくらい、腸と脳はお互い密接に関わりあっているのです。

一方の不調は一方にも影響するため、ストレスが溜まっている人はその分、腸の調子も悪くなりやすいということになります。なので、日頃から自分なりにストレスを発散する方法を見つけることが大切です。

例えば、ストレッチをしたり自然の緑を見て心を癒したり、エッセンシャルオイルの香りを嗅いでリラックスするなど、工夫して過ごしてみましょう。 

まとめ

腸活をしたい方には、体の不調改善、美容、病気の予防などさまざまな目的があると思います。そのためには、何かをプラスするよりも、まずは溜まった毒素を排出することが先決です。

腸が正常に働くかどうかは、日頃の生活習慣と深い関わりがあります。まずはライフスタイルを見直し、腸が乱れる原因となる習慣をやめることから始めましょう。

腸に良いと言われる食材を食べることも大切ですが、1番重要なのは、それらも含めバランスの良い食生活を送ることです。ご紹介した食材を積極的に摂りつつ、毎日をよりよく過ごせるような自分にピッタリの習慣を見つけてください。

この記事の監修者

田中康規 麻酔科医/ヘルスコーチ