2022.04.27

食事・栄養

【100歳まで病気知らず】予防医学|現代人が取り入れるべき生活習慣

田中康規

麻酔科医/ヘルスコーチ

「予防医学」という言葉を聞いたことがあるけれど、具体的にどんなもので、人生にどんな影響をもたらすのかまではわからない方が多いと思います。

従来の「医学」との違いは何か?なぜ、現代人が「予防医学」を取り入れるべきなのか?など、さまざまな疑問があるでしょう。

この記事を読めば、

  • なぜ今、「予防医学」が重要視されているのか
  • ずっと大切な人と健康な体で幸せに生きていくためにすべきこと
  • 治療や薬に頼らなくて良い体をつくりたいという方がすべきこと

などを理解することができます。記事の最後には、あなたが予防ができているかの診断もご用意したので、ぜひチェックしてみてください。

これだけは知ってほしい「予防医学」の基本知識

予防医学について詳しく知らない方のために、基本的なことをご説明いたします。

今、重要視される「予防医学」とは?

世界的に見ても、日本人は平均寿命が長いため「長寿大国」と呼ばれています。ですが、長生きした方達は、亡くなる直前まで健康な体で人生を過ごせた方ばかりではありません。

人間には、「健康寿命」という”元気に自立して過ごせる期間”があります。平均寿命は、男性が80.98歳、女性は87.14歳に対して、健康寿命は、男性が72.14歳、女性は74.79歳です。男性は約9年、女性は約12年自立できない期間があるという事実を厚生労働省が発表しました。(平成28年)

100歳まで長生きしたとしても、70歳で介護が必要になったり入院が必要であれば、30年は不自由な体で過ごすということになります。ですが、この30年間も健康な体で元気に過ごすことができれば、「健康寿命が長い」と言えるでしょう。

この健康寿命を伸ばすために、病気になりにくい心身を育む生活習慣を「予防医学」と呼びます。従来の、病気になってから治療をしたり、薬を処方する「医学」よりも、前の段階で病気を予防することを目的としています。

「予防医学」には3つの領域がある?

予防医学には「3つの領域」と呼ばれるものがあります。

  • 一次予防・・・「健康増進」
  • 二次予防・・・「早期発見・早期治療」
  • 三次予防・・・「リハビリ」

ヘルスエキスパート協会が推進しているのは、一次予防の「健康増進」です。具体的には、脳と体が冴え渡る食事、効率的に鍛えられる運動、翌日のパフォーマンスを最大化する質の高い睡眠などの、すべての生活習慣においてすぐに実践できる方法をお伝えしています。

病気を「治す」より「予防」できる人々が多い日本を作ることで、次世代により良い未来のバトンをつなげることができるでしょう。

なぜ「予防医学」が重要なのか?

2022年現在、高齢化の勢いが止まらない日本では、さまざまな問題が起きるとされています。

国民医療費が上がり家計を圧迫する!?

日本の国民医療費は、毎年1兆円ずつ増え続けていると言われています。その原因は、超高齢化社会、生活習慣病(糖尿病、高血圧症)の増加、医学の進歩に伴う高度先端医療費などが挙げられます。

日本の医療は、病気の「診断」と「治療」が進歩している一方、病気を防ぐための予防医学は未だほとんど進んでいません。日本は予防医学の研究・普及に目を向けなければ、国民医療費はますます増え、医療にとどまらず日本経済そのものに打撃を及ぼすでしょう 。

医療従事者が不足して治療が受けられない!?

日本は、高齢化と一緒に少子化も進行しています。高齢者の人数は増えていますが、医療従事者として働く若者が増えていくとは限りません。患者さんとして高齢の方が増えてしまうと、医師や看護師、入院病床が不足することが予想されます。

さらに、日本では良質な医療を提供するために、医療機関において看護師一人当たり受け入れられる患者数が決まっています。

看護師をはじめとする医療従事者が確保できない、病院ではベッドの空きはあるけれど入院できない、という事例が発生する可能性も高いでしょう 。

将来、子ども達が苦労する!?

少子高齢化の進行に伴って、年金や医療、そして介護といった社会保障費は急速に増加しています。増加し続ける社会保障費は、税金と借金に頼らざるを得ないというのが今の日本の現状です。

国債や借入金といった、将来税収で返済しなければならない国の借金「長期債務残高」が、1,000兆円の大台を超える見通しとなりました。(2021年3月末時点)新興感染症の影響もあり、債務残高はここ10年で約1.5倍にまで急増しています。

これは、単純計算で国民1人当たり約800万円の借金を背負うこととなり、将来世代が負担することになります。東京新聞)今後、将来的に社会保障制度を安定して運用することが難しくなる可能性が危惧されています。

これらの問題を解消するためには、大人ひとりひとりが危機感を持って行動しなければなりません。それに伴う健全な脳と身体、精神を作るために、正しい健康知識をもって日々を大切に過ごすことが重要であり、そこで「予防医学」が必要となってくるのです。 

あなたもすぐにやろう!「予防医学」

現代人が今すぐ実践すべき、生活の中でできる予防医学をお伝えいたします。

食事から「糖質」を減らす

いつでも食事を摂ることができる現代は、「飽食の時代」と呼ばれています。食事の回数も種類も量も飛躍的に増え、スイーツなどの甘い嗜好品も次々と登場し、私達はこれまでにないほど糖質を摂る生活を送るようになりました。その結果、さまざまな悪影響が出ています。 

そもそも1万年前の人類は、1年でたった小さじ約22杯の自然の砂糖しか摂取していなかったと推測されています。(書籍『超一流の食事術』より)それに比べ、今の日本人は年間で16.5kg(2018年国際砂糖機関年鑑より)、小さじにして4,000〜5,500杯もの砂糖を摂取しているのです。これが、私たちの身体に悪影響を及ぼす原因の一つと言われています。

「トランス脂肪酸」も減らそう

1900年代後半には「トランス脂肪酸」を多く含むマーガリンやショートニングが健康的だと大量消費されるようになり、生産コストが安価なうえ長持ちするともてはやされ、クッキーやドーナツなどに多用されました。

日本にはトランス脂肪酸の表示義務がないため、トランス脂肪酸が比較的多く含まれている以下の食品には注意してください。

  • ショートニング
  • マーガリン
  • バター(グラスフェッドでない)
  • 甘い菓子類
  • コーン系スナック菓子
  • マヨネーズ
  • 中華麺
  • 菓子パン類
  • 油揚げ、がんもどき

糖分やトランス脂肪酸を過剰摂取し続けることによる健康リスクには、心筋梗塞・脳梗塞、ガン、糖尿病などがあります。食事から糖質やトランス脂肪酸を減らすために、今後の食生活をどう見直すべきか考えることが大切です。

農薬や添加物、重金属などの毒素を排出する

私達は、日々「隠れ毒素」の危機に直面しています。例えば、野菜に残っている農薬、食品添加物、水銀、環境毒素(排気ガス、電磁波)などがあります。

  • 「なんだか元気が出ない」
  • 「朝起きても疲れが抜けない」
  • 「仕事や勉強に集中できない」

また、イライラしたり対人恐怖症になったり、日常的に体の不調を訴える人が増えています。現代病とも言える、これらの症状の大きな原因の一つは、体に溜まった「隠れ毒素」の存在だと考えられています。

大気中には、水銀、鉛、カドミウムなどの重金属と汚染物質が含まれており、これらが体内に入って蓄積されると、多くのトラブルを生じます。体に入ってしまった毒素を、日常的に排出する習慣が大切になってきます。

私達日本人は特にキケン!?

日本人である私達は、魚を多く食べる習慣があるため特に注意が必要です。魚には健康的な生活に欠かせない「オメガ3脂肪酸」をはじめとする多くの栄養素が含まれている一方で、産業活動の副産物として排出されるさまざまな汚染物質が海に流れ込み、水銀が魚に蓄積されています。

水銀は、体内で最も代謝が活発なところ、つまり脳、心臓、肝臓などと密接に関わってきます。とりわけ、妊婦さんが水銀に気を付けなければならないのは、代謝が活発な胎児に影響を与えかねないからです。

マグロやメカジキなどの捕食魚には、比較的高い濃度の水銀が蓄積されているので摂取量に注意しましょう。

ストレスをため込まない

毎日の食事を改善し、日々デトックスをしても、日常のストレスを放っておいては元も子もありません。日常のストレスは、体にさまざまな負の影響をもたらします。例えば、以下のような病気や不調です。

  • 頭痛
  • 高血圧
  • 睡眠障害
  • 免疫力低下
  • 脳卒中、心筋梗塞

ストレスの原因は、人間関係、お金、病気など人それぞれだと思います。自分の力だけでは解決できない問題もたくさんありますが、ストレスが緩和される生活習慣を心がけることはできます。

質の高い食事を摂る、睡眠を取る、自然に触れるなど、ストレスマネジメントをすることによって体調が良くなり、気分が前向きになっていくでしょう。心身のバランスを整えることは、健康な人生を送るために必要不可欠なのです。

あなたは「予防」できてる?診断

3つの項目ごとに、チェックリストをご用意いたしました。これらの症状や特徴に当てはまる数が多いほど、予防ができていないため将来病気になるリスクが高まります。

ぜひ、セルフチェックをしてみてください。

栄養不足チェック

3つ以上当てはまった方は、栄養素不足の可能性が高いので、食事の内容を見直すことをおすすめします。

  1. 高血圧
  2. よく発汗する
  3. 塩分を欲する
  4. 便秘または下痢
  5. 薬を服用している
  6. 爪に縦の隆起がある
  7. 筋肉の痙攣やつりがある
  8. 爪の一部に白い斑点がある
  9. 足首にむくみや腫れがある
  10. 外食やインスタントの食事が多い

 

毒素が溜まってるかチェック

3つ以上当てはまった方は、体内に毒素が溜まっている恐れがあるので、デトックス習慣を身に付ける必要があります。

  1. 便秘
  2. 汗が臭う
  3. 薬を服用している
  4. 皮膚の発疹、吹き出物、ニキビ
  5. 臭覚過敏(香水、ローションなど)
  6. 高圧線、高速道路の近くに住んでいる
  7. マグロ、カジキ、サメなどをよく食べる
  8. オーガニックでない食品や製品をよく選ぶ
  9. 歯に銀またはアマルガムの詰め物をしている
  10. プラスチック容器に入っているものをよく食べる

 

ストレスが溜まってるかチェック

3つ以上当てはまった方は、過度なストレスにより心身に悪影響が出ていると考えられるので、一刻も早くストレスマネジメントを行うようにしましょう。

  1. 憂鬱
  2. 頭痛
  3. 疲労感
  4. 不眠症
  5. 眠りが浅い
  6. 寝つきにくい
  7. やる気が出ない
  8. 便通が悪い、少ない
  9. 薄毛、または抜け毛の増加
  10. 感情的、または不安である

 

まとめ

日本の食品事情、医療問題、財政状況は、私達が想像するよりはるかに深刻な問題です。

国民ひとりひとりが、日本の将来に危機感を持って、他人事ではなく自分や大切な人に降りかかる問題として受け止めなければ歯止めがかかりません。

この状況を変えていくためにも、まずは自分の毎日の食事・運動・睡眠・ストレスマネジメントの質を向上させていきましょう。

予防医学に遅れをとっている日本に住んでいると、身近に予防医学を実践する人がいない、どこから正しい情報を取ったら良いかわからないなど、悩んでしまうことも多々あると思います。

人生の貴重な時間やお金は有限なので、間違った健康情報に騙されてほしくありません。自分ひとりで模索するのではなく、予防医学に精通する専門家や仲間達と一緒に、人生の質を高めていってほしいです。

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この記事の監修者

田中康規 麻酔科医/ヘルスコーチ